「いい正月だねぇ」
神代宗は一人ごちた。
立派な門松もたち、瑞々しい鏡餅もある。こんな好い
正月は無い。
欲を言やぁ、門松も鏡餅も夜の寝室限定でなけりゃ余
計いいんだけどよ。
揺れているのは鏡餅。蒼と京介。
うつ伏せになった京介に蒼が背後から抱きつき、其れ
を宗が後ろから見ているのだ。
瑞々しい二人の尻…色白で体毛もなきに等しいから余
計に食欲をそそる…が揺れている光景は、新年を迎えた
という感慨一入である。
そして…。
門松からは湯気と雫が滴っていた。両脚を胴体に括り
付けられた深春。
纏わされているのはグリーンのレオタード。蕾の部分
だけ切り裂かれて、彼自身から模って造った電動玩具を
差し込まれて声をあげるのを只管耐えている。
「声あげな、熊。我慢は体に好くねぇぜ」
こういう状況だからといって、宗は嗜虐趣味者ではな
い。どちらかと言えば嫌いな方だ。其れを敢えて実行し
たのは、誰とも無く「新年早々のマンネリは止めよう」
との声が上がったからである。
「確かに、マンネリ解消にはなるわな」
其の台詞を裏付けるが如く、彼の一物は元気だ。しっ
とりと雫を含み、其れを横目で見た蒼が思わず唾を呑み
込む。最近蒼は攻め手に回る事が多かったので、後ろが
疼いたらしい。
「先生…頂戴…」
「後でな。そう言えぁ橙を添えるのを忘れてたな」
思い出したようにいい、蒼の後ろに玩具を差し込み、
スイッチを入れる。玩具の外に出ている部分はご丁寧に
橙を模ってある特注品だ。
「少なくともまだ２日はあるんだから…ゆっくり愉し
もうぜ」
宗の悪ぶった言い方に、３人の一物は期待と快楽を感
じて打ち震えた。
