「ふわあ〜」風呂の中で俺は思い切り伸びをした。
今日は土曜日、明日は日曜! 思い切り寝ることが出来る日だ。
「しかし、何のつもりだこれは?」
水面を見て首をひねる。水面を覆いつくすのは白と黄色の薔薇の花びら。
大体妙な話だ。突然の訪問、飯のしたくは勿論風呂の用意までしてくれるとは。
おまけに風呂には薔薇の花びらが浮かんでいる。
「ロマン? いやあいつらにそんなもんがあるか?」
独り言も出るはずだ。何をたくらんでいやがる?
「先生、そろそろ出ないとゆだっちゃうよ。」
風呂場の戸を少しだけ開いて蒼が顔を出す。
「ねえ、予定も詰まってるから早く出て。」とせかす始末だ。
予定ねえ? どうも厭な予感・・・・
「ふぅ、もういい。」弱音を吐くとは俺らしくもないことなんだが。
「先生、これ位で弱音吐くなんて。もう年ですか?」
こんな憎まれ口をたたく奴の指が俺の中を掻き回す。
「すごいよ。赤くて堅くて。。うーんアレに似てるかもしれない。」
人の物を横から嘗めあげる蒼。
「何に似てるの、蒼?」くすりという笑い声は京介。
風呂から出た俺は身体を拭く暇も与えられず布団の上に押し倒された。
後はもうこいつらのやりたい放題。
何度も抱かれて突き上げられ腰がだるいのなんの。
それでもやめようとしないんだからたまったもんじゃない。
「うーん ボンレスハムの固まりみたい!」
蒼、そんな馬鹿なことを人の物くわえながら話すな!
「ハムねえ。そう見える?」
「しかし、びしょ濡れのハムだな。ミルクの池にでも転落したのか?」
こら、人の中えぐるな。
「じゃあ、俺もう我慢出来ないからもう1回。」
深春の無骨な指が出ていく。しかしすぐに指など比べものにならない物が侵入。
そして・・・
熱くて猛々しいソレを腰をゆらして歓迎する自分がいた。
「いけねえ、もう朝か。」
解放されたのは日曜の朝。
一晩中抱かれてもうボロボロだあ。
「もう日曜ならアレ持ってくるね。」
蒼が部屋を出ていき、戻った時に抱えてきた物。
「薔薇?」
大きな白と黄色の薔薇の花束。
それを俺に手渡すと3人揃ってこう叫びやがった。
「父の日おめでとう先生!!」
「おっ、おい何の真似だこれは。」
「だって先生は僕らのお父さんみたいなもんだし。」
「あいにく金が無くて、感謝の気持ちを身体で。」
「たまにはいいでしよう。キツイのも。」
「・・・・・ お前らー」
はん 父の日なぞ祝ってもらう日が来るとはな。
まあその気持ちは嬉しいもんだ。ただこういう感謝はもうこりごり。
「勘弁してくれ〜」