聖夜のスゥイートデザート
「こら 蒼 何するんだ。」
京介は蒼を叱りつけるがその声はあくまでも小声。
自分に多少非があると知っているから叱る言葉もやや
迫力が欠けているし、それに大声を出して他の人には
こんな姿はさらしたくはない。
離れた部屋で熟睡している神代や深春にこんなぶざまな 格好は見られたくはないから。
そもそもクリスマスのケーキを買う役なのに寝過ごして ケーキが売り切れだったのが始まりだった。
むくれる蒼をなだめ、ケーキなしで盛り上がりに欠けた クリスマスの夕食が終わり、子供の蒼を寝かしつけた後は 大人の時間。飲んでつぶれた神代と深春を寝かせて自分も寝たのだが。。。
寒さを覚えて目が覚めると、素肌をさらしている自分を 上から見ている蒼がいた。
動こうとしても手足は深紅のリボンで縛られて動く事が出来ない。
「ケーキがないクリスマスは厭。だから京介が代わりにケーキになるの。」
そう言うと蒼は背後からボウルを出して中のクリームを 京介の身体にたらした。
冷たいクリームに京介がぴくりと身体を震わせた。
蒼はクリームをなおも京介の身体にたらし、次に苺を
その上に置いた。どうやら苺のショートケーキが所望らしい。
「蒼、馬鹿なまねはやめなさい。」
京介が叱るが蒼は一向にやめようとはしない。
ボウルのクリームを全部京介にたらし満足そう。
「出来た。いただきます。」
蒼は京介の身体のクリームを小さな舌で次々と嘗めとっていく。
その感触に京介の身体は敏感に反応した。
「あっ、やっ、やめて。」
しかし蒼はクリームを嘗めるのに夢中。
上半身から下半身へと蒼の舌が移動し、やがて不思議そうにこう問いかけた。
「京介。この固いの何?ぴくぴく動いてるよ。」
「それはな、チョコバナナだよ。蒼」
いつのまに来たのか、深春が蒼の頭をなでた。
「縁日の夜店で食べただろ?チョコバナナ」
「バカ!深春。早くこれをほどいてくれ。」
「こんなきれいなケーキ、俺も食べたいしな。」
深春は笑うと自分も京介の身体のクリームを嘗め始めた。 蒼はチョコバナナと称された京介のものをぺろりと嘗め、 「甘くないや」とつぶやきそれにクリームを塗ってからなおも嘗め続ける。
京介は2枚の舌の感触にもう背中をのけぞらせて快感に震えるだけ。 言葉さえ声に出来ない程。
「ほら、蒼、もうおなか一杯だろ。歯磨いてから寝ろ。虫歯になるぞ。」
「うん。おやすみなさい。」
クリームで満足して眠くなったのか、蒼はおとなしく部屋を出ていった。 「深春。。」京介の甘い声。
「判っているよ。もうおさまりつかないよ俺も。」
深春は足を縛っていたリボンをほどき、京介の細い足をそっと広げた。
「あーあ…こんなとこまでクリームたれているぞ。」
苦笑すると京介の蕾に舌を押し付ける。
「ん…もうなめないで。違うの。。」
「じゃあ何が欲しいの。深春サンタに言ってみろ。」
「意地悪。深春が欲しいの知ってるくせに」
「そう。じゃあ ほら。」
聖夜に京介のあえぎ声が響くクリスマスの神代家。
「若いやつはいいねえ。」
闇夜にそんな声がぼそりとこぼれた夜だった。
《コメント》 流石、であります。だからのりぞおさんと タッグを組みたかったんですよ。 某サイトの掲示板で盛り上がった話題で、 『じゃ、競作しましょうか?』と言ったら 即座に送って下さったのがこの作品。 葡萄瓜も頑張らねば