お願いしたいことはただ1つ。
でもそれを言ってもいいのかなあ?
だって僕にとってはお願いでも他の誰かに
迷惑ってこともあるかもしれないし。
そんなことを考えるともうだめ。
なんかこのまま地中深く潜っていきもぐらさんと
お友達になれそうな位おちこんじゃう。
みんなが幸せで、勿論僕も幸せで。
そう物事うまくいけば苦労はしないよね。
お願いしたいことは1つだけ。
でもどうすればそれが天に届くというのだろうか?
第一字が読めるのかという問題があるじゃないか。
いくら手を伸ばしても天には決して届かないでしょ。
それと同じで天からもこの遠く離れた地上なんて
見えないだろうしさ。
ましてや僕の書いたこの小さな文字(字もあまり
上手じゃないし)が見えるはずもない。
ああ いけない。
こんなこと考えちゃだめ。
信じること。それが大事ってミハルが言ってたもん。
ああ 僕のこの思いがあの天の星にどうか届きますように。。。
「やっと寝たのか蒼のやつ。」
「初めての体験で興奮したのかな。今日は寝付きが悪くてね。」
「なあ、あいつ短冊に何を書いたのかなあ?」
「さあね。」
「真剣な顔して星を睨んでいたぞあいつ。」
「信じればお願いごとは必ず天の星に届くと教えたのは君だよ深春。」
「うーん 馬鹿なこと言っちまったかな俺。」
「そんなことはないよ。」
「そうかなあ。。。」
「信じることか。」
「ああ、信じることだ。それが大事なんだ。」
ブルーの短冊に書かれた小さな文字。
今にも消えそうな位薄く書かれたその文字にこめられた願いごと。
『いつまでもみんなといられますように』
そうだね 蒼。信じることは素晴らしいことだよ。
僕もずっと君といたい。
いつか別れるその日までずっと。。。