白・白・白
「京介!いるんでしょ。隠れても無駄だよ。」
近所迷惑にならないように、でも中に聞こえるように
扉をたたくのは至難の技。でも居留守を使っている
こと位ちゃんとお見通しなんだから。僕をのけ者にして
深春と仲良くするなんて許せないや。ちゃんと身体に
教えてあげないといけないね。深春だけが京介のことを
好きな訳じゃないって。身体は素直だからな京介って。
少しいじめると涙ぐむけどそこがまた強烈にかわいい
んだもの。なんて考えて扉の前でにんまり笑っていたら
扉は開いた。ほーらね。扉の中で僕を迎え入れるのは
京介だ。電気つけないと真っ暗じゃないか、
今まで寝てたのかなあ?
急いで扉の内側にするりと侵入し、玄関の電気を
つけて京介を見て僕は思わず叫んだ。
「エエッ!!」
「蒼、騒ぐなら部屋の中にしてくれ。近所迷惑だ。」
平然とそう言う京介の姿。長い前髪で覆われていて
その表情は見えなかったけど・・・その前髪は見事な
白髪だったんだ。まるで老人だ。
京介に手をひかれ部屋に入った僕。目をこすってもう1度
見るけどやはり白い。一体これは何??
「今朝目が覚めてみたらこうなっていた。」
目が覚めたらって眠り姫じゃあないんだから。寝ている内に
百年たった訳でもあるまいし。まさかストレス??
「まあ別に不自由もしないし、新鮮な感じもするから
このままでも構わないかなと思って。」
うーん…確かに新鮮な感じ。お爺さんみたいだけど中身は
今まで通りの京介なんだよなあきっと。
そう考えたらふと悪戯心が芽生える僕。
お仕置きしに来たのだしまあいいかな。
京介をソファーに押し倒す僕。不意打ちに驚く京介に
まずは情熱的なキス。逃げる舌をつかまえてからめ口の中を
思うさま蹂躙する。強張る身体から力が抜けてきたらこっちのものだ。
「白髪の京介もかわいいよ。だから全部見せてね。
僕が確認してあげるから。」
力の抜けた京介から服を剥ぎ取りあっという間に全裸にする。
思った通りだ!股間の薄い茂みも白く輝いている。
まるできよらかな雪原のようなそれを僕はしげしげと眺めた。
「み、見ないで」
隠そうとする京介の手を押さえ込む。まずはゆっくりと視姦。
目で味わうことにする。
「すごく奇麗。雪原からそびえ立つ険しい山。
その峰を僕は登るんだ。遥かなる頂上をめざして。」
ゆっくりと下から舌で嘗めていく。
プルプルと震えるソレは今にも暴発しそうだけど。
「逆さ富士ってとこかな。裾野を白い雪で覆われて頂上は今にも
噴火寸前の火山って感じだね。ほら、こんなに熱いマグマを
垂らしているよ。随分水っぽいけど。ヌルヌルするしさあ。」
言葉でなぶると京介は身をよじり僕から股間を隠そうとする。
だめだめ、これからいいとこなのに。
先端のくぼみを丸めた舌先でつつく先を軽くくわえて
音をたてるともうたまらないみたい。大噴火!
僕は口の中にあふれるマグマを全て飲み込んだ。
京介の身体は小刻みに震えている。さあこれから開始。
「いやぁっ・・」
僕を受け入れて思いきりのけぞる京介の姿はひどく悩ましい。
いつ見ても美しい姿。
「今日はゆっくり味わってもらうからね。
僕の味をよく覚えてもらわなきゃ。」
強く突き上げる僕。
「はぅ、蒼」
首を横に振ってもだめだよ。白髪が激情で赤く染まる位に
感じてもらわないと。
「イ、イイッ、蒼の味・・」
うわごとのように京介がそう叫ぶまで僕は京介を追い詰めた。
白い雪原が白いマグマのせいでベシャベシャのドロドロに
なるまで激しく、そして淫らに追い込んでいく。。
「あっ、・・・夢か。」
変な夢を見て飛び起きた僕が朝一番に見たもの。
それは隣で熟睡する愛しい人。
「あっ、こんなになってる。」
昨晩散々楽しんだというのに若さ故かもうカチカチ状態の僕。
「まっ いいか!白髪にならなかったお祝いだ。」
そう叫びまだぐっすり寝ている京介を抱き締める。
「起きるとぶつぶつ言うからその前に」
ちょうどいいや。全裸で寝ているから服をぬがす手間いらず。
「白髪になっても愛してあげるよ。」
そう、僕達は共に年を取っていくんだから。ずっとこのままで・・